【ヒラメの捌き方】「すき引き」と「5枚おろし」のコツを画像付きで解説

魚介類

体重4.2kg、全長73㎝という立派なヒラメを使って、「すき引き」から「5枚おろし」という、魚の基本的な捌き方とコツを解説していきます。

解説するのは以下の2つの手順です。

  • すき引き
  • 5枚おろし

すき引き」とは、魚を捌(さば)くときにウロコを取る工程で使われる方法のこと。

「ウロコ引き」を用いず、包丁だけでウロコを削ぎ取っていくやり方です。

その後、頭や腹わたを取り除いた後は、「5枚おろし」にします。

名前の意味は、左下半身、左上半身、右下半身、右上半身、中骨の5つの部位に切り分けることから、「5枚」というわけですね。

ちなみに3枚おろしだと、中骨、右半身、左半身の合計3枚となるわけです。

すき引きと5枚おろしは、ヒラメを捌くときによく使われるやり方で、意外と簡単なので覚えておくと良いですよ。ヒラメだけでなく、他の魚にも使う技術です。

スポンサーリンク

ヒラメの捌き方のコツ(すき引き、5枚おろし)を解説

ヒラメを捌くときによく用いられるのが、「すき引き」と「5枚おろし」という方法です。

魚のウロコを専用の道具「ウロコ引き」で除去して3枚おろしにするというのが、魚を捌く時の最も基本的な流れになりますが、その応用編ということになるでしょうか。

しかし、技術的にはそんなに難しいことはありません。

ちなみに「ウロコ引き」とはこのようなもの。

今回は使いませんが、サイズの大きな魚になると必須の道具になりますので一つ持っておくと良いでしょう。

「すき引き」はなぜ必要?

ヒラメのように、体の大きさに対してウロコが小さい魚は、「ウロコ引き」を使って効率よくウロコを取り除くことができません。

そのため、包丁を使って薄皮ごとウロコを削ぐ「すき引き」という技術が古来より使われてきました。

「すき引き」が難しそうだなと思う人は、鉄鍋を洗う為の道具「カナダワシ(ステンレスたわし)」もオススメ。こちらは薄皮を切らずにウロコのみを除去します。

「すき引き」は、ヒラメやブリなどウロコの細かくて大きな魚のほかにも、シイラ(マヒマヒ)シマガツオ(エチオピア )などのようにウロコが異常に硬くて取りづらい魚にも有効です。

大きな魚に対して「すき引き」を行うことが多い理由は、体の凹凸が緩やかで、身もしっかりして安定しているから。小さい魚は身が柔らかい上に体のラインも不安定なので非効率です。

例えばカレイはヒラメのようにウロコが非常に細かいですが、体が小さくて「すき引き」しづらく、上述したカナダワシを使うことが多め。

ただし、タカノハダイのように体が小さくても身がしっかりした魚は、すき引きを行うこともあります。

「5枚おろし」はなぜ必要?

次に、ヒラメを捌く時に「5枚おろし」にする理由。

「3枚おろし」も「5枚おろし」も、魚の身を中骨から切り離すことが目的です。

ヒラメのように平べったい魚は、「3枚おろし」だと包丁を切り進めるのが難しいので、より多くのパーツに切り分けるやり方が効率的なのです。大きなものを小分けにしていくという方法ですね。

すき引きはヒラメ以外でも、似た条件の魚に対しても使われます。例えばマトウダイなど。両者に共通した体の特徴は、平べったくて大型であること。

ただし、ブリのように体が平べったくない魚であっても、大型の魚であれば5枚おろしが適していることが多いでしょう。

すき引きのやり方とコツ

それでは、「すき引き」のやり方を解説していきます。

まず、ヒラメの両脇にある”ヒレ”が邪魔であれば、キッチンバサミで切り取っておくと良いですよ(取らなくても良い)。

いきなり包丁を入れていきます。この時、ヒラメの体がヌメヌメしていてまな板の上で安定しないと感じるならば、ある程度は洗ったり拭き取ったりしましょう。

尾びれの上から上の写真のように鱗とその下の薄皮だけを切り取っていきます。

コツは、手の動き、包丁の角度、力加減、包丁選びの4つ。

手の動きは、切り始めから最後まで上下(前後)運動をキープしてください。

包丁の角度は、まな板に対して平行よりも気持ち鋭角にする感じ。包丁を立てすぎてしまうと、薄皮の下の皮にも包丁が入り身を切ってしまいます。

「薄皮を切る」という言葉は不思議で、何やら難しそうな妙技を勝手に想像してしまいがち。しかし実際にやってみると簡単です。力を入れずにやれば、包丁が勝手に皮同士を切り離してくれるでしょう。

ノコギリを使うようにギーコギーコと上下運動で切り進んでいきます。力はいりません。

こんな風に。

端っこの方もこのように包丁の角度を変えたりして、うまいこと切り取ります。

基本的に上下運動。そして、くどいですが力はいりません。包丁の切れ味だけで切り進むイメージです。

切れない包丁を使うとどうなるかと言うと、切り進むことができず、ウロコが残ったままになったり、余計な力を入れて身の方まで切ってしまったりします。

包丁の切れ味が良ければ良いほど、作業は簡単になりますよ。

また、包丁の刃渡りも重要です。上下(前後)に動かすので、刃渡りの長い包丁を使う方が楽にできます。(写真では、「筋切り包丁」と呼ばれる肉切り包丁を使っています)

裏側(腹側)も同じです。

すき引きのポイントをまとめると、

よく切れる刃渡りの長い包丁を使うこと。
・ノコギリのようにギーコギーコと手を上下(前後?)に動かして梳いていく。
あまり力は入れない
刃の角度に注意する(立てすぎず、寝かせすぎず)。

てな感じですかね。やってみると意外と簡単だと気づくでしょう。余裕です。朝メシ前です。

すき引きの失敗例

朝メシ前と書きましたが失敗もします。

下の写真のように、薄皮の下の皮も一緒に切ってしまい、身が露出していますね。

これは失敗の例です。

簡単といっても、それなりにコツは必要なので、失敗にめげずに何度もトライして慣れることも大切ですよ!

力を入れすぎたり、包丁の角度を立てすぎたりすると、失敗します。

なぜ失敗したのかを自分なりに分析して、次につなげましょう!

5枚おろしのやり方とコツ

次に「5枚おろし」の工程に進みます。

その前に、ウロコのすき引きが終わったら頭を落として内臓を除去しましょう。ヒラメは少し特殊な形をしていますが、体の構造は他の魚たちと同じです。

頭を落として内臓を除去して血合いなどを洗い流したら、いよいよ5枚おろし。やり方を解説していきます。

まず、コツは身の外側に包丁で切れ込みを入れておくこと。下の写真の赤線の部分。

これは身の真ん中から切り取っていくときに最後に切り結ぶ為に最初にやっておきます。

ちょっと何言ってるか分からないという人は、この後の工程で理解できるはずです。(うまく説明できずすみません)

ヒラメの表側(左半身)と裏側(右半身)にまんべんなく切れ込みを入れた後、身の真ん中、頭が付いていた方から包丁を垂直に入れていきます。包丁を入れる場所は中骨の真上です。

包丁が中骨に当たったら、そのまま骨に沿って身をはがすように包丁を入れていきます。

中骨から、エンガワ方向へ包丁を切り進め、左下半身を切り取ってしまいましょう。

左側の半身の下の部位(腹側)を切り取るとこの通り。5枚おろしの1枚め。

先ほど、身の外側に包丁で切れ込みを入れましたが、下の写真のように、真ん中から切り進めて行くと、ちょうどエンガワのところで切れ込みとぶつかります(赤線の部分)。

最初に切れ込みを入れておくことで、身をキレイに取り外すことができるのです。

1つ終われば後は簡単。左上半身、右下半身、右上半身も同様の手順で切り取りましょう。

以上で、左下半身、左上半身、右下半身、右上半身、そして身が残っていない中骨を含め、5枚おろし終了です!

ヒラメという魚の特徴

以上で、ヒラメのすき引き、5枚おろしの解説は終わりですが、

せっかくですので、ヒラメの特徴について軽く触れておきましょう。

ヒラメとカレイの顔面比較

まず、フィッシュイーターらしい恐ろしげな顔について。

似たような魚であるカレイと大きく違うポイントです。

カレイはこの通り↓

両者、顔がバグってる感は否めませんが、カレイの方がまだ可愛さがありますよね。

ちなみに、ヒラメとカレイの見分け方の記事もよければどうぞ。

ヒラメのエンガワ、他のヒレについて

ヒラメの胸ビレ、腹ビレは体のサイズに対して小さすぎます。

この小さなヒレを使っての運動は対したことができなさそうですよね。

ヒラメはふだん砂泥地でじっとしているため要らないものは要らないのです。

それに対し、発達しているのは尻ビレと背びれ、尾びれです。

背びれと尻びれは、いわゆる「エンガワ」と連動している部分。

独特な動きをするための繊細な筋肉(エンガワ)が発達していて、刺身にするとコリコリと美味しいヒラメならではの部位は、特徴的なヒレがあってこそなのです。

さらに、尾びれも大きいです。

体のサイズを考えると普通の大きさではありますが、胸ビレや腹ビレと比較すれば大きい。この尾ビレがヒラメの遊泳力の源。瞬発力は高そうです。

アニサキスもいる(閲覧注意)

今回手に入れたヒラメを捌いてみると、内臓にはアニサキス(寄生虫)が大量に取り付いていました。

渦を巻いているように見えるのは全部アニサキス

もともと野じめの個体でしたので、刺身で食べる時には注意が必要です。

クドア・セプテンプンクタータ

アニサキスの他にも、「クドア・セプテンプンクタータ」という、ヒラメに特化した寄生虫がいる場合があるので要注意です。

アニサキスのように目視できなく、また食感や味も分からないので厄介。

一過性の嘔吐や下痢に見舞われるみたいですね。

加熱(75度5分以上)で防ぐことができます。

「すき引き」と「5枚おろし」は意外と簡単!

ヒラメの「すき引き」と「5枚おろし」を実際にやってみると、思っていたよりは簡単だと感じるはず。

しかし、記事で紹介したように失敗もあります。何度も実践してコツを体で覚えることも重要です。

タイトルとURLをコピーしました