マトウダイとは?まるで顔面が泳いでるかのごとき不思議な魚

マトウダイ(マトダイ)魚介類

マトウダイ(あるいはマトダイ)は、和食においてはマイナーな食用魚ですが、洋食では比較的メジャーな存在。

まるで「顔」がそのまま泳いでいるかのような不思議な横顔が正面を向くと、初見の人の多くが予想を裏切れます。なぜなら「大きな横顔」と真逆の平べったい姿であるから。

今回は、マトウダイの姿を見て、一体どんな魚なのか気になったので色々と調べてみました。

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マトウダイとは?「全身顔面魚」の実態に迫る

まるで全身が「顔」のような不思議な魚「マトウダイ」。その魅力に迫ります。

ちなみに、フランス料理などでは食材としてもメジャーな存在。マトウダイの捌(さば)き方も紹介していますので良ければどうぞ。

ということで、まずは名前の由来から紹介。

「的(マト)鯛」と「馬頭(マトウ)鯛」

この魚の標準和名は「マトウダイ」です。しかし地方によって呼び方は様々。

有名なのは標準和名の「マトウダイ」、あるいは「マトダイ」という呼び方もあります。2つの異なる説を紹介していきます。

1つは「顔面が馬面(ウマヅラ)」だから「馬頭鯛(マトウダイ)」。

そしてもう1つは、「体の真ん中にある黒い斑点が的のようである」ことから、そのまま的鯛(マトダイ)であるとする説。

どちらも確かに的を得た説です。(図らずも「的」が・・・。)

ちなみに「馬面」というと「ウマヅラハギ」を思い浮かべますが、マトウダイとウマヅラハギは無関係の魚なので気にしなくて大丈夫です。

この2つの名前の由来に関する説は両方とも間違いではなく、そもそも地方によって魚の呼び名が異なることが多い日本では、同じ魚で複数の名前が存在する事態が多々あります。

ざっくり言って、関東あたりでは「馬頭鯛(マトウダイ)」で和歌山方面では「的鯛(マトダイ)」と呼ぶ傾向が強いようです。

なお、他の呼び名として「クルマダイツキノワツキ」などの地方名が存在し、いずれもマトウダイの強烈な見た目からの由来でしょう。

フレンチでは「サンピエール」

ちなみに、マトウダイはフランス料理で有名な食材であると書きました。

そのフランスでは、マトウダイは「サンピエール」という名前で呼ばれるそうです。

これはキリスト教の十二使徒の一人「聖ペトロ」にちなんでいるとか。

なぜ「聖ペトロ」なのか、それはマトウダイの特殊な体の構造も関係してくるので後ほど紹介します。

一方、英語では「John dory(ジョン ドリー)」と呼ばれる、人の名前のように聞こえますが、起源は分かっておらず、人名であるかも謎だそうです。

また「target perch(ターゲットパーチ)」という別の英語名も存在し、こちらは日本での「的鯛(的鯛)」という呼び名とほぼ同義でしょう。

マトウダイのユニークな捕食方法

マトウダイの面白い特徴を紹介します。

この魚が持つ厚い唇と斜め上を向いた口は機能的で、餌を捕らえる時に前にシュッと飛び出ます。

下の写真は、マトウダイと似た仲間でカガミダイという魚のものですが、口が飛び出ていますね。マトウダイも全く同じような口の構造をしています。

こちらはカガミダイ
マトウダイ(マトダイ)
こちらはマトウダイ(マトダイ)

さらに、マトウダイといえば馬鹿でかい背びれにも目を引きます。

死んでしまうと分かりづらいですが、棘状と呼ばれる背びれのトゲの部分が異様に長いという特徴を持っています。

その姿は全体的に見ると縦長であり泳ぎが速そうには見えません。むしろ、その場に止まる能力に長けていそうな形をしています。

マトウダイの獲物
マトウダイの獲物

割と大きめサイズの魚も捕食しているようですね。

獲物となる魚を追い回してチェイスするのではなく、目標にゆっくり近づき、素早く口を伸ばして吸い込んでしまうような捕食姿が目に浮かびます。

聖ペトロの話の続き

そして、先ほど書いたマトウダイのフランス名「サンピエール」の由来は、聖ペトロがマトウダイの口の中から貢物のお金を取り出したとする伝承が元だそう。

話の中では、マトウダイの体の真ん中の黒い斑点は、聖ペトロの指紋に見立てられているそうです。

捕食した獲物を噛み砕かずに飲み込んでしまうとすれば、マトウダイの口の中からそのままの小魚が出てくることはあるでしょう。(上の写真のように)

そのことは、人々の恵みとなるものが口から出てくる連想に繋がったのかもしれませんね。

マトウダイをフライパンで焼いて食べてみて!

刺身で食べるマトウダイも不味くはないですが、やはり焼いて食べてもらいたい。

マトウダイは火を通して美味しい魚なのです。それはフランス料理の「ムニエル」の代表的な食材であることも裏付けとなっているでしょう。

大昔から定着した調理法というのも、紐解けば必ず理由がある。ってことなのでしょうね。

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