天然のマハタといえば、大きな顔、大きな口、そしてシマシマ模様ですよね。

一方で、養殖のマハタの中には少し毛色の違うヤツが・・。
モノによるのかもしれませんが、マハタなのに真っ黒い体。

養殖マハタを知らないと、「これほんとにマハタ!??」となってしまいますよね。
でもこれは養殖のマハタである証です。
まだ大型化していない小ぶりの個体は、まるでマゾイ、クロソイのような見た目ですね。一体どういうことなのでしょうか・・。
マハタの養殖モノは模様が違うが美味だった
天然マハタと(一部の)養殖マハタは、体の色、模様が違う。「鮮度が悪いのか?」というと、そうではありません。
養殖マハタの体色が異なる理由は、筆者の想像では以下。
- 種類の多いハタ類を、養殖用に掛け合わせたため
- 環境により変色してしまった。
「マハタ」として販売しているので、1つめの理由はちょっと無理があるかも。2つめの環境による体の変化は、実は養殖の魚には“あるある”なのです。
ちなみにマハタは唇が分厚い魚で、似たような特徴を持つ魚はたくさんいます。一覧にまとめた記事も書いてますので興味あればお読みください。

養殖の魚がいろいろ変わってしまうのはナゼ?
変色や、体の形が微妙に変わったり、酷い場合は骨格が歪んでしまったり、養殖の魚には様々なトラブルがあるそうです。
例えばヒラメの場合、天然だと真っ白な腹が養殖モノは黒っぽいアザが出来てしまうことがあるそうです。マダイも、骨格が歪んでしまっている養殖の個体を何度か見たことがあります。
これらの原因は様々で、明らかにするのは学術研究のような領域での、かなり専門的な知識が必要っぽい。ただの魚好きの筆者には何も語れるところはありません。
いずれにせよ、天然モノと明らかに違うマハタの養殖モノ。肝心なのは味です。
養殖マハタの細部をチェックしてみた
とはいえ、せっかくの高級魚。細部をチェックしておきました。

エラをみた感じだと鮮度はそこそこ良さそう。
冒頭でも書いた通り、色合いからソイに似てる気がしたのですが・・。
背ビレの形が明らかに違います(ソイはもっと背ビレが大きい)し、顔もよく見るとソイとは異なります。

この背ビレは、やはりマハタの特徴です。

マハタの背ビレは後ろの方が大きい。そしてウロコは細かいです。

色が黒いせいか、顔が本来のマハタとだいぶ違うような印象を受けます。マハタの顔ってもっと大きくて出目じゃなかったでしたっけ??




尾びれにはマハタの特徴がでています。

「尾びれの先っちょだけ白い」は、マハタの特徴です。
さらに、尻ビレの写真をよく観察すると・・・。

体にうっすらと縞模様が。やはりこの魚は「マハタ」のようです。
別の日、サイズの大きな養殖マハタを入手しましたが、やはり真っ黒でした。







小さいマハタ、大きいマハタ、あるいは養殖であろうと天然であろうと、ヌメリが多いのも特徴。
これはハタ類の多くに共通した特徴です。
マハタは刺身でも、煮ても焼いても、和洋中なんでもOKのオールラウンダー。とにかく美味しいので「白身の女王」の異名を持つほど。
ちなみに魚の王様は、マダイです。
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