魚の「ことわざ」や「慣用句」の一覧

魚介の雑学
ア行カ行タ行ナ行
ハ行マ行ヤ行ラ行

ハゼの針では鯛は釣れぬ

読みはぜのはりではたいはつれぬ
意味ハゼを釣るような小さな針では鯛を釣ることはできない。このことから、僅かな報酬で人を動かすことはできないという意味。

畑に蛤

読みはたけにはまぐり
意味畑でハマグリを探してもあるはずがないことから、見当違いのこと、不可能のことをいう。

蛤で海をかえる

読みはまぐりでうみをかえる
意味ハマグリの殻で海の水をすくって入れ替えることは不可能だ。いくら努力しても無駄なこと、とうてい達成できないたとえに使われる。

鱧も一期、海老も一期

読みはももいちごえびもいちご
意味ハモとエビは見た目が違う別々の生き物だが、海の中に生きるという点では同じ。人の一生も境遇や価値観など千差万別に見えるが、大まかに見れば大差ないというたとえ。

干潟の鰯

読みひがたのいわし
意味手も足も出ないこと。自滅することを待つしかない状態のたとえ。

左ヒラメに右カレイ

読みひだりひらめにみぎかれい
意味ヒラメとカレイがあまりにも似ているので、見分け方法として使われる“おまじない”のような言葉。語呂がよく覚えやすい。

ヒラメもカレイも体の半分側に両眼が寄っていて、目が見えるようにまな板などに置いた時、顔が左側にあるのがヒラメで、右側にあるのがカレイとなる。ヒラメとカレイの見分け方の記事で詳しく解説。
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引っ張り蛸

読みひっぱりだこ
意味人や物が、方々から手に入れようと望まれ人気であるさま。皆に求められること。タコの干物は足を四方八方に広げ伸ばして作る。語源はこの形に由来する。昔は「はりつけの刑」や、その罰を受ける罪人に対して「引っ張り蛸」の言葉が使われていたらしい。

瓢箪で鯰を押さえる

読みひょうたんでなまずをおさえる
意味丸い瓢箪(ひょうたん)でナマズを捕まえようとすることから、のらりくらりとして捉え所がないことのたとえ。要領を得ないこと。単に「瓢箪鯰(ひょうたんなまず)」とも言う。

ヒラメ人間

読みひらめにんげん
意味裏表のある人間。ヒラメは海底で暮らし体の半分側に両眼があり常に上を見ている様子から、強者におもねり弱者を顧みない人のことを言う。
ヒラメ族、ヒラメ上司、ヒラメマネージャーなどの派生語があり意味はだいたい同じ。たぶん辞書には載らない言葉で誰が造りだしたかは謎。
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河豚食う馬鹿食わぬ馬鹿

読みふぐくうばかくわぬばか
意味フグは毒があるので軽々しく食べるのは愚かだが、恐れすぎて美味しいフグを全く食べないというのも愚かである。

河豚にもあたれば鯛にもあたる

読みふぐにもあたればたいにもあたる
意味フグは毒があるので恐れるが、時には毒のないタイにあたることもある。運の悪い時にはふだん安全なものでも危険になることがある。

河豚は喰いたし命は惜しい

読みふぐはくいたしいのちはおしい
意味フグは美味しいので食べたいが、中毒のリスクがあるから命は惜しい。

淵に臨みて魚を羨むは退いて網を結ぶに如かず

読みふちにのぞみてうおをうらやむはしりぞいてあみをむすぶにしかず
意味岸辺に立って魚が欲しいとただ眺めるより、家に帰って魚を取る網を作ったほうが良い。具体的に行動するほうが良いといこと。

不善人といる飽魚の肆にいるが如し

読みふぜんにんといるほうぎょのしにいるがごとし
意味悪人と一緒にいるのは魚屋の店内に入るようなもの。はじめは魚臭いがずっといると臭いを感じなくなってしまうように、悪行にも慣れてしまう。

鮒の仲間には鮒が王

読みふのなかまにはふがおう
意味程度の良くない者、すなわち似たようなものが頭になる。類は類をもって集まること。

蛇に足無し魚に耳無し

読みへびにあしなしうおにみみなし
意味それぞれの動物の特長を言った言葉。蛇に足は無いが這って進むことができるし、魚に耳は無いが感じることができる。

水心あれば魚心

読みみずごころあればうおごころ
意味水の中に生きる魚が水のことを思いやれば、水もまた魚のことを慮るという意味から、相手に好意を持って接すれば、相手もまた自分のことを良く思ってくれるということ。

水清ければ魚棲まず

読みみずきよければうおすまず
意味人格が清廉すぎると、かえって人に親しまれないというたとえ。身近な淡水魚の鯉(コイ)や鮒(フナ)などは清冽な川には棲まず、多少にごりのある川で暮らす。

「清水に魚棲まず(せいすいにうおすまず)」とも言われる。

水積もりて魚集まる

読みみずつもりてうおあつまる
意味水量が増えると魚が集まってくる。利益のあるところに人が集まることのたとえ。

水広ければ魚大なり

読みみずひろければうおだいなり
意味豊かな水があれば魚は大きく育つ。人が成功するにも環境は大切ということ。

水を得た魚

読みみずをえたうお(さかな)
意味自分の得意な状況になって、生き生きとしているさま。活躍している様子を言う。
対義語水を離れた魚

水を離れた魚

読みみずをはなれたうお
意味水から出た魚のように、重要な寄りどころを無くして自由が効かないことのたとえ。
対義語水を得た魚

麦の穂がでたら浅蜊を食うな

読みむぎのほがでたらあさりをくうな
意味麦の穂が出る初夏の頃はアサリの産卵期。産卵にエネルギーを取られた個体は、弱っていて劣化が早く鮮度が落ちやすいと言われている。このことから初夏の浅利を食べる時には注意が必要。

一方で、浅利の産卵期は春頃から始まるので、産卵期を迎えるため栄養を蓄え身が太っているとも言われます。春に盛んな潮干狩りでは、産卵期に入って身の肥えたアサリを狙いたい。

目から鱗が落ちる

読みめからうろこがおちる
意味「目から鱗が落ちる」あるいは単に「目から鱗」とは、何かがきっかけになって急に物事の実態や本質が見えるようになるたとえ。

由来は《新約聖書「使徒行伝」第9章》の記述。

「キリストの奇跡により盲目の男の目からウロコのようなものが落ちて視力を得た」という内容の一節がある。つまり成り立ちは日本語ではなく英語となる。「目から鱗が落ちる」の英訳は「The scales fall from one’s eyes」と言う。先述の通りそもそも英語圏が発祥の言葉なので英訳といよりコッチが本元。

目高も魚のうち

読みめだかもととのうち
意味小さくてつまらないようなものでも、仲間には違いないという例え。「とと」は「さかな」と読む場合もある。

矢鱈

読みやたら
意味順序、秩序、節度がないという意味。「むやみ」と同じ意味。

「やたら」の語源は、雅楽の「八多羅拍子(夜多羅拍子)」から来ているとされる。テンポが複雑で速く、難しくて乱れやすいリズムであることから、秩序のない様子を言うようになった。

「矢鱈」は当て字で、それ自体に意味付けはない。

山に蛤を求む

読みやまにはまぐりをもとむ
意味方法が間違っていると、できるものもできなくなることのたとえ。

山の芋鰻とならず

読みやまのいもうなぎとならず
意味山芋とウナギは形は似ているが、山芋がウナギになることはない。あり得ないことは起こらないという例えで使われる。

一方、「山の芋鰻となる」と言った場合は、通常あり得ないことが起こることを表す。

茹で蛸

読みゆでだこ
意味タコは茹でると真っ赤になる。人物などに対して使う場合、酒に酔ったり風呂に入ったりして茹でたタコのように真っ赤になっているという様子をいう。

魯魚の誤り

読みろぎょのあやまり
意味よく似た文字の書き間違い。「魯」と「魚」は字面がよく似ていて誤りやすいことから。

晋の葛洪(かつこう)の著書「抱朴子(ほうぼくし)」に、「書は三写すれば、魚は魯となり、帝は虎となる」とある。
ア行カ行タ行ナ行
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