コロダイとは?旬の時期の味と値段

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コロダイ(葫蘆鯛)は知名度こそ低いものの、釣り、料理ともに根強い人気のある海のお魚。

「鯛」の名前を冠していながらマダイの仲間ではありません。どっしりした体格からクチビなどと同じ「フエフキダイ科」と勘違いする人もいますが、実はイサキの仲間で「イサキ科コロダイ属」の一種です。

高級魚のイサキは美味であるため、仲間のコロダイも期待が高まります。

値段は?味は?

今回は、知っておくべきコロダイの特徴を紹介します。

コロダイとは?旬の時期の値段と味

コロダイは大きなものでは全長60㎝ほどに成長し、大型のものは身の厚みもあるので、頭や骨を除いても可食部を多く取ることができます。

高級魚イサキの仲間で、近縁種のコショウダイとよく間違われます。

コショウダイとコロダイの違いも詳しく解説しています。

コロダイは成魚ともなれば岩場の隙間に潜んで大人しくしていることが多く、夜間に活発に餌を探すなどの習性を持ち、暖かい海に住み、漁獲量は年々増加傾向。ただし、そもそも個体数は少なく、まとまった量の水揚げがされる魚ではありません。

コロダイの旬

コロダイの旬は「冬」。

夏に産卵期を迎えるため、漁獲量は夏に増えます。この時期は流通量が増えるので安価なことも多い印象。

入荷の多い「夏」を旬の時期と捉える考えもありますが、味が良いのは冬です。

初夏から冬まで長い時期で売られているのを目にする魚でありながら、そもそもの漁獲量が少なくコンスタントに流通しません。

大量に売られているのを見たこともないレアめの魚です。

鮮度落ちは遅く味の落ちにくい魚で、大型になればなるほど日持ちは良くなる印象で、保存状態が良ければ一週間は大丈夫です。

コロダイの値段は?

コロダイは、手頃な値段で売られていることが多いお魚。

成魚で刺身用(神経抜きや活き締め)のものは1kgあたり2,000円〜3,000円ほどとやや高めであるものの、野締めや夏場のコロダイは、1kg/1,000円ほどの底値で販売されていることも。

ちなみにコロダイと同じイサキ科イサキは、状態の良いもので1kg/3,000円を超える高値が付くこともありますから、コロダイがいかにお手頃であるか分かるでしょう。

また成長度合いにもよりますが、イサキに比べて体が大きく可食部が多いのでコスパが良いとも言えます。

難点といえば、漁獲量が少ないため沢山は出回らないところ。

また、時期によっては高値となることもあります。

コロダイの味(臭い個体がたまにいる)

コロダイは味が良い白身魚で、さすがはイサキのお仲間といったところ。しっかりした味わいと食感の身を持ち、刺身でも十分にいただけるお魚だと思います。

ただし食性の影響のためか、時に臭いコロダイに出会うことがあり要注意。特に夏場のコロダイは磯臭いことが割とあり、夏に値段が安くなる理由の一つかもしれません。

火を通すと臭みが消えることがあります。もし加熱するときは煮物ではなく焼き物にしましょう。シンプルにフライパンでソテーするだけでも臭みが消える場合があります。あるいは、臭いコロダイはニオイの元である皮や内臓を除去してしまえば、刺身でも食べることができることも多いです。

コロダイのように雑食の魚は、季節で食性が変わることがあり、特定の季節(コロダイは夏と言われる)に臭みのある個体が出回るケースがあります。

コロダイの名前、食性、生息域

コロダイの名前は「葫蘆(ころ)」という言葉が由来とされています。

葫蘆(ころ)は「猪の子供」のことで、和歌山での呼び方。つまり「ウリ坊」のことですよね。

「コロダイ」という呼び名も、元々は同県での地方名でしたが、今では標準和名となっています。

コロダイの幼魚は横に走る縞模様がはっきりと出ていて、この縞模様が、ウリ坊(葫蘆)の瓜の模様にそっくりというわけですね。

幼魚の鮮やかな縞模様は、成長とともに模様が斑点のパターンに変わっていき、その斑点も年を重ねるにつれ消えていきます。

大人になると体表の斑点は目立たないが・・、

コロダイがふだん海の中で何を食べているかというと、小さな甲殻類(エビ)やイカ、小魚などが主。

雑食とも言えるコロダイの食性を支える口はこんな感じ。

牙や歯らしい歯は、あまり発達していないようです。唇は厚め。

甲殻類といっても、そこまでゴツくて硬いものは食べれそうにありません。

せいぜい小さなオキアミ類を捕食しているのでしょう。

コロダイの生息域は、どちらかと言えば暖かい海で、北海道以南の津々浦々の漁港で水揚げされますが、西日本産のものが多い印象で、沿岸部に住む魚です。

岩礁域やサンゴ礁でよく見られ、釣りでは防波堤や砂浜からでも狙える魚なので比較的に身近な魚と言えますが、何度も書いているように漁獲量は少なめ。

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