磯つぶ貝(エゾバイ)の冷凍保存の方法と食べ方

魚介類

「磯つぶ貝」を入手。

海で獲れる巻貝のなかで、食用とされるものを一般的につぶ貝と呼びますが、実は標準和名ではなく、「総称」とか「通称」みたいなニュアンスで使われる名前です。

細かく言えば、標準和名が「ツブガイ」っていう生き物は存在しません。エゾバイ科に属する、本来なら各々別種の貝を、一緒くたにまとめて「つぶ貝」と呼んでいるのです。

そんなつぶ貝の中でも、「エゾバイ」という標準和名の貝は通称「磯つぶ貝」や単に「磯つぶ」と呼ばれます。

磯つぶ貝の他にも、「エゾボラ 」という貝は真つぶと呼ばれますし、「ヒメエゾボラ 」は青つぶ貝と呼ばれたりと、結構ややこしいことになっているつぶ貝の世界。

なぜそんなことになっているかといえば、非常に見分けづらいからです。見分けがつかないのですよ。少なくとも素人には。似すぎです。

さて、そんなわけで「磯つぶ貝」をこんなにたくさんもらいました。

形、大きさ、色が多種多様ですよね。もうちょっと統一性がないと、他のつぶ貝と間違えてしまうのも無理はないですよね。

というか、種の異なる貝がゴチャ混ぜになっている可能性もゼロではない。

ともあれ、今回はこの磯つぶ貝を冷凍保存する方法を紹介していきます。

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磯つぶ貝の保存法は冷凍でOK!

磯つぶ貝を保存したい時は、冷凍保存がベストです。

と言うのも、磯つぶ貝は冷凍しても食感や味の変化が少ない食材だから。1〜2週間は味の変化もほとんど感じられません。

その上で、磯つぶ貝の冷凍保存の方法はいくつかパターンがあります。

  • 生のまま殻付きで冷凍
  • 茹でてから殻付きで冷凍
  • 茹でて殻をとり下処理後に冷凍

いずれのパターンでも、共通するのは「砂抜き」を必要とすること。

下処理手順も踏まえながら、個別の冷凍保存の方法を順にみていきましょう。

下処理1:砂抜き

磯つぶ貝など巻貝に限らず二枚貝も同様ですが、貝類の下処理はまず「砂抜き」をします。

アサリの砂抜き方法を別の記事で書いてますので参考にしてみてください。磯つぶ貝でもやり方は同じ。

保存パターン1:殻付で生のまま冷凍

冷凍前の処理が一番簡単なのはこの方法。いきなり砂抜きが終わったら冷凍してしまいます。

砂抜きが済んだら、冷凍用の保存容器(タッパーなど)に殻付きの磯つぶ貝が完全に浸るくらいに水を張り、そのまま冷凍します。

メリット

  • 冷凍庫に入れるまでの手間がほとんどない

デメリット

  • とは言え砂抜きする必要はある
  • 冷凍庫の場所をたくさん取る
  • 解凍後の処理は面倒

解凍方法は、氷の塊となったタッパーを、そのまま冷蔵庫に移して冷蔵庫内で緩やかに解凍します。あるいは、流水を当てながら解凍すれば早く解凍できるでしょう。

下処理2:茹でる

砂抜きが済んだ生きたままの磯つぶ貝。または殻付きで生のまま冷凍した磯つぶ貝は、とりあえず茹でましょう。

塩ひとつまみした熱湯に殻付きのままぶちこみます(冷凍してあったものは解凍してからが良い)。

2〜5分ほどで茹でザルにあげましょう。

ちなみに「とりあえず茹でる」と書きましたが、実は生食も可能です。ただし上級者向け。

生食は食中毒のリスクもあるのでオススメはできません。特に「人から頂いた物」など、由来がはっきり分かってないものは避けたほうが無難でしょう。

保存パターン2:茹でて殻付のまま冷凍

殻付きで塩茹でした後、ザルにあけてそのまま室温くらいまで冷ましたら、殻付きのまま冷凍できます。

真空パックに入れて空気を除いた状態で冷凍しましょう。もしくは、ジップロックに入れてできるだけ空気を抜き密閉した状態でも良いです。

メリット

  • 「保存パターン1」より解凍はラク
  • 解凍した後の処理も多少はラク

デメリット

  • 若干、冷凍庫内に場所を取る(殻付きのため)
  • 「保存パターン1」より冷凍するまで手間がかかる

解凍方法は「保存パターン1」と同様ですが、冷蔵庫内での解凍で十分だと思います。パターン1より時間がかかりません。

下処理3:殻から身を取り出す

茹で上がった、あるいは解凍後の殻付きの磯つぶ貝の身を殻から取り出していきます。茹でてすぐのものは熱々ですので火傷しないように。

磯つぶ貝を手に持ち、殻から身をくり抜いていきます。

金串や楊枝などを使ってクリン!と取り出すだけです。

くり抜いた身の先端に注目。

殻の口の部分に蓋をするような器官がついていますが、これは食べるには硬すぎるので除去。シールを剥がすように引っ張れば簡単に取り除けます。

内臓は食べられますので、残すも良し、取り除いても良し、です。

補足:磯つぶ貝の”唾液腺”は取る?

巻貝の中には、軽度な食中毒症状を引き起こす「テトラミン」という毒成分を持つ種類がいます。

どの部位に毒があるかと言うと、「唾液線(通称”あぶら”と呼ばれる)」と呼ばれる器官で、テトラミンは火を通しても分解されません。

しかし、エゾバイ属に類する「磯つぶ貝」はテトラミンを持っておらず、従って唾液線の除去は不要です。

・・とは言え、目の前にある巻貝が本当に磯つぶ貝なのか不安である時は、念のため「下処理3」の段階で除去しましょう。方法については今回は省きます。

保存パターン3:調理直前の状態で冷凍

磯つぶ貝の殻を取り除き、食べられる状態に処理した上で冷凍するパターンです。

冷凍方法は「保存パターン2」と同じ。真空パックに入れるか、ジップロックで密閉して冷凍しましょう。

メリット

  • 解凍がラク。料理によっては解凍せずそのまま使える!
  • 最も冷凍庫内を省スペース化できる。

デメリット

  • 冷凍するまでの処理が一番大変。

解凍した後に使う料理が決まっているなら、あらかじめ包丁でカットしてから冷凍するのも良いと思います。

解凍方法は「保存パターン2」と同様。

さらに、炊き込みご飯や炒め物であれば、解凍する工程を省いて冷凍のまま直に鍋へ投入する方法も可能。やや強引ですが出来栄えはほぼ同じです。

オススメ冷凍保存の方法は?

さて、3パターンの冷凍保存の方法を説明しましたが、オススメは最後に書いた「保存パターン3」です。

冷凍庫内をスッキリできますし、何よりトータルの工程が実は一番ラク。

下処理の工程を一番前に持ってくるので最初が大変ですが、冷凍してしまえば後は楽ちんです。

ただ、時間がなくて忙しい時など、つぶ貝の鮮度が悪くなってしまうようであれば、とりあえず砂抜きだけして冷凍しておくというのも選択の一つです。

冷凍せずに新鮮なまま使い切るのが理想ですが、大量に入手した時などはむしろ、冷凍を前提とした方向で処理していった方が良いと思いますよ。

磯つぶ貝のアヒージョを作る!

下処理した磯つぶ貝は、アヒージョがおすすめ!

今回は以下の手順でアヒージョを作りました。

  1. 鍋にオリーブオイルを注ぎ、にんにく1片、鷹の爪1本、塩を入れ火にかける
  2. 油がフツフツとなってきたら一口大より小さめにカットしたつぶ貝入れる。
  3. 同時にお好みで、玉ねぎやジャガイモなどの具材を入れても美味しい。
  4. そのまま中火くらいで加熱し、再び油がフツフツとなってきたら超弱火。
  5. 油がグツグツになれば、一旦火を止め少し置いてまた点けるなどし、温度をキープ。
  6. 15分くらい「フツフツ」の状態で煮込んだら完成!

塩は薄めにして、食べてみて物足りなければ後から足すと良いでしょう。

磯つぶ貝は、火を通しても冷凍の状態から解凍しても、食感などの状態変化が少ない食材です。

磯臭さも少なく、適度に歯応えのある貝なので非常に食べやすいですよ。

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