【ゴーヤの下ごしらえ】苦味取りを“いい感じ”にやる方法

ゴーヤ 料理レシピ

強い苦味を持つ野菜「ゴーヤ」。苦味取りの為の下ごしらえ方法を紹介します。

前提として、ゴーヤの個性である強烈な苦味は食べるにあたって和らげたいところですが、個性を完全に消してしまうのは寂しいので、苦味を少し残しつつの下ごしらえ方法となります。(筆者の好み)

ゴーヤは食べ方によっては顔をしかめるほどの苦味ある野菜です。せめて、その苦痛を和らげて苦味という風味に昇華させる下処理を目指したいと思います。

数ある食材の中で、「苦い」を担当する食べ物は多くありません。“食べれる苦味”は料理のアクセントになりますし、ゴーヤは夏野菜の一つでもあります。苦味とともに季節を感じる食材が1つくらいあっても面白いと思いませんか。

ゴーヤの下ごしらえで苦味を“いい感じ”に取る

ゴーヤは「ゴーヤー、苦瓜(にがうり)、ツルレイシ」などとも呼ばれます。沖縄野菜、そして夏の食べ物として強烈な苦味とともに多くの人々の脳に刻まれた食材。

ゴーヤの下ごしらえ方法は以下の通り。筆者オリジナルのやり方です。

  1. ゴーヤを縦半分に切る。
  2. ワタを少しこそぎ取る。
  3. 料理に使う大きさにカットして塩をまぶす。
  4. ゴーヤから出た水分を流水で洗い流す。
  5. 1回、ゴーヤを茹でこぼす。
  6. 砂糖、塩を加えた酢水に漬けて1日おく。

それぞれの処理について詳しく見ていきましょう。

苦味取りの下ごしらえ手順

まずは下処理するゴーヤを準備します。色の良いゴーヤ達。

白いのは「白ゴーヤ」。長いのはキュウリじゃなくて普通のゴーヤです。

色の違いは品種の違い。白ゴーヤは生食できる種類もあるそうですが、手元にあるやつを試しに生で食べてみたけど、とてもとても生では食べられず。本能が拒否する苦味です。

苦味を取る下ごしらえをしていきましょう。ゴーヤは意外と悪くなるのが早いです。

1、ゴーヤを縦半分に切る

ゴツい見た目とは裏腹に、柔らかく水分も意外と多いゴーヤ。縦半分にカットします。

種に包丁が引っかかるので勢いが大事です。ケガには注意を。

たまに種がオレンジ色になっていたり、ワタが熟したようにグズグズになっているものがありますが、外皮がしっかりしていれば悪くなっているわけではありません。

ゴーヤはその特性として、頃合いになると外皮が破裂、というか勝手に割れて種が飛び出します。つまりはゴーヤの繁殖の仕組みが「爆発して飛散する」というもの。種がオレンジ色なのは、爆発のカウントダウンがスタートしたところ。腐ったサインではないのです。

ふつう、完熟する前の未熟な状態で食べるのがゴーヤです。緑や白は熟していないことの現れでもあります。

2、種とともにゴーヤのワタを取り除く

ゴーヤの大きさに合わせてスプーンのサイズを選び、先っちょを使って種とともにワタを取り除く。

ワタが苦いと思われがちですが、ワタは苦味とあまり関係ありません。(ワタが特別に苦いのではなく、ゴーヤは全体的に苦い。というか外皮のほうが苦い)

ワタを全部こそぎ取るべし、と教えるレシピもありますが、ワタを極限まで除去しても苦味は残るうえ、ゴーヤの身が貧相になり見た目が悪くなってしまうので筆者はオススメしません。

3、一口大にカットしてゴーヤを塩で漬け置き

出来上がりから逆算して、使いたい料理に合わせて下ごしらえの段階でゴーヤをカットしてしまいます。

何に使うか決まっていない時は、一口大に切っておけば汎用的です。

カットしたゴーヤをボールに入れて塩で和えます。

前述の通りゴーヤは意外と柔らかく、外皮のボツボツ部分はすぐにつぶれてしまうので、優しく扱ったほうが良いです。

雑に扱うと、この後の茹でこぼしの手順で身が割れてしまったりします。それに外皮のボツボツこそゴーヤの特徴。大事にいきましょう。

30〜40分ほど置いておくと、塩の作用でゴーヤから水分がでてきます。

苦味の含まれたゴーヤ汁を洗い流すつもりで、流水にさらしてゴーヤを優しく洗います。

4、ゴーヤを茹でこぼす

ゴーヤを鍋に入れてたっぷりの水で茹でこぼしましょう。

煮るのではなく、沸騰したらすぐにザルにあけてください。煮てしまうとゴーヤの形が崩れてしまいます。

また、前の手順で雑に扱うと茹でこぼした時にゴーヤがボロボロになってしまいます。

(とは言え失敗して形が悪くなっても、食べれないことはないので問題ナシ)

5、ゴーヤを酢水につけて冷蔵庫で保存

ザルにあけたゴーヤは、酢水につけて保存します。

この時ただの酢水ではなく、塩、砂糖などで味をつけておくのがコツ。

塩、砂糖、酢の塩梅は適当です。完全に味付けをするわけじゃないので、薄めで大丈夫です。

あとはそのまま食べても良いし、ゴーヤチャンプルーなどの炒め物や煮物など様々な料理に使うなどバリエーションは様々。

以上、ゴーヤの苦味を取るための下ごしらえ手順でした。保存できるのは、冷蔵庫で一週間くらいが限度でしょう。

2、3日置いたほうが美味しい気がしました。

ちなみに下処理していない生のゴーヤを保存する時は、新聞紙に包んでからビニール袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室などで保存しましょう。

ゴーヤを夏の常温下で置いておくと、早ければ半日とかで一気に熟して破裂してしまうこともあります。冷気にもそんなに強くありませんが、常温よりは冷蔵庫のほうがまだ長持ちします。

ゴーヤの苦味成分の正体

ところで、ゴーヤが苦いのはナゼでしょうか?

それは以下の成分が含まれているから。

  • モモルデシン ・・・食欲増進効果や血糖値を下げる効果
  • チャランチン ・・・インスリン(血糖値を下げるホルモン)分泌を促す効果
  • コロソリン酸 ・・・血糖値高めの人に良い効果
  • ククルビタシン ・・血糖値を下げる効果

ゴーヤの苦味は、血糖値高めの人に良さそうです!

また、ゴーヤはビタミンCを多く含む野菜として知られています。しかも普通は加熱に弱いビタミンCなのに、ゴーヤの場合は加熱に強いという特徴を持つそうです。

今回紹介したゴーヤ下処理方法では、そのあと炒め物や煮物などに使うとき、特別な味付けにしなくてもゴーヤの存在をほんのり感じながら食べられると思います。

どうしても苦味が気になる場合は、料理の味付けを濃くしましょう。特に「甘み」は苦い味を感じづらくするので有効です。

ぜひお試しを。

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