マダイ(真鯛)を三枚におろすと、身にぽっかりと空いた不自然な空洞に出くわすことがあります。
これは何だろうと思って色々調べましたが、結局原因は分からず・・。
最初は「ジェリーミート現象」かな?と思っていましたが、確信は持てませんでした。
ジェリーミート現象とは、要するに魚肉が液状化してドロドロになってしまう現象のことで、マダイに限らず、魚全般で発生する現象だそうです。
今回、マダイの切り身に存在する謎の空洞の正体を解明することはできませんでしたが、色々と僕なりに推測してみたので、謎の現象の詳細情報と一緒にブログに書いておこうと思います。
ジェリーミート?マダイの”空洞”の不思議
まずは実際の空洞が写っている写真です。真鯛のフィレ(切り身)の写真なのですが・・・、

お分りいただけますかね・・。

ちょっと白っぽくなっているところが、問題の空洞です。
マダイの身にある空洞を観察
とりあえず、適当な棒を挿してみます。


この画像だと、空洞の深みが立体的に見えて分りやすいのではないかと思います。棒の先端が空洞の中に入ってしまってますね。
しかも、空洞は薄い膜で覆われていて完全に体の一部として馴染んでいるように見えます。
空洞がある場所
体のどの部分にこの空洞があるのかというと、下の画像に記した範囲になります。

空洞がある場所はだいたい印のある範囲で、複数存在するケースもあります。
マダイに代表される「タイ科」の魚だけに見られる現象かというとそうではなく、コロダイなどのタイ科ではない魚で確認したこともあります。
いったいこの空洞(穴)は何なのか?
調べていくうちに浮上したのが「ジェリーミート現象」である説。
まずは「ジェリーミート現象」について整理しておきます。
ジェリーミート現象とは?
ジェリーミート(ゼリーミート)の定義は、「漁獲後の魚の筋肉が、腐敗とは無関係に進行的に軟化し、ついには、流動状になるまで崩壊・液化すること」。
ジェリーミート現象が発生する原因は、栄養失調、感染症、寄生虫など様々な要因が考えられますが、明確な原因は分かっていないそうです。
ちなみにジェリーミート化した魚肉を食べることの人体への影響はないとのこと。
さて、問題のマダイですが、僕は「生きている時から身の中に空洞があった」と考えています。
つまり、ジェリーミート現象では「ない」ということで、それはなぜかというと、空洞が”膜”で覆われていたから。これは体の一部として馴染んでいたからではないでしょうか。
例えば、僕たち人間も小さな切り傷を負うと「かさぶた」ができますよね。
やや強引かもしれませんが、空洞を覆う”膜”はそれと似たような感じなのかと・・。
ジェリーミートの定義は「漁獲後の魚」とあり、つまり魚の死後に発生する現象と考えられるので、マダイの身にできている空洞はジェリーミートとは違うと考えたのです。
栄養失調のため?
ジェリーミート説が違うとなれば、まず考えられるのが「栄養失調」。
出産などの理由で栄養失調の状態になるのは、魚も同じです。
人間なら顔色が悪い、痩せ細るなど見た目でわかりやすいですが、マダイなどの魚は体の中が空洞化してしまうのかもしれません。
あくまで僕の想像です。
寄生虫の可能性は?
「寄生虫が巣食っていた跡」という可能性は、なきにしもあらず。
しかし、どういった種類の寄生虫であるかや事例など、調べてもヒットしないので可能性はゼロに近い気がします。
老衰や病気の説
一番高い可能性は「老衰」か「病気」ではないでしょうか。
人間も歳をとってシワができたり腰が曲がったりするのと同じように、魚の世界では体の中に空洞ができるのではないでしょうか。
何らかの病気の可能性も考えられますね。
マダイは切り身に空洞ができても”美味しい”!
真鯛はぺピートでもよく扱う魚ですので、色々な発見があります。
今回、不自然に身に穴の空いたマダイに遭遇したので気になり調べてみました。
原因は残念ながら分かりませんでしたが、味は美味しかったです。笑
いろいろ調べてみましたが、結局は身体的特徴の一つなのかも。
マダイは料理によく使われる魚ですので、タイノエや、鳴門骨の話など色々と面白い話がありますよ。また何か発見したら、当ブログで紹介したいと思います。