【醜い魚だけど食べれます】ケムシカジカとは?

ケムシカジカ白身魚

ケムシカジカは見た目がアレですがれっきとした食用魚です。

ちゃんと食べる用に切り身などにすれば他の魚と変わらず、味も割と美味しいですよ。

細々と流通していて魚市場とかでもたまに見かけます。見た目と名前が悪くて歩留まりも良いとは言えず・・・。結果として安値で売られていることが多い、みたいな筆者の印象です。

とは言えインパクトある見た目から「毒とか持ってるんじゃないの」と言われそうなので、ケムシカジカの特徴や食べ方など紹介してみます。

【醜い食用魚】ケムシカジカとは?

ケムシカジカです。30㎝の成魚となります。

なぜこんな混み入った姿をしているのか。それは外敵から身を守るためやエサとなる生き物に気づかれないための擬態能力と言って良いでしょう。体色は個体によって違ったりして紛らわしい魚。

食用魚ですからもちろん食べることはできますが、一体どんな味なのでしょうか。後ほど紹介します。

川の“カジカ”と“ケムシカジカ”の違い

カジカと聞くと川の魚だと思う人も多いはず。

川にいるカジカは「スズキ目カジカ亜目カジカ科」に属し、「トゲカジカ」や「ウツセミカジカ」など複数魚種の総称として使われる呼び名です。

カジカ科の魚たちのほとんどは一生を河川で過ごしますが、中には海に下る種類もいるようで、生態にまだまだ謎のある魚のようです。

それもそのはず。

川に住んでいるほうのカジカ科は日本固有種で、しかもその多くが絶滅を危惧されており、謎多く希少な生き物というポジションなのです。

一方で「海のカジカ」ことケムシカジカは、生まれてから死ぬまでを海の中で過ごす海水魚。

生物学上の分類から見ても、「スズキ目カジカ亜目ケムシカジカ科」に属していることから、川に住むカジカ科の魚たちとは異なる種ではあるけど全く遠くもない存在。

“オコゼ”と“ケムシカジカ”の違い

ケムシカジカは、これも見た目のせいですが「オコゼ類」ともよく間違われます。

オコゼといえば、「スズキ目カサゴ亜目」に属する「オニオコゼ科」などの魚たちを言うので、ケムシカジカとは似て非なる存在。

ちなみに「オニオコゼ科」には背びれに毒を持つ種がおり、そのせいで見た目がそっくりな「ケムシカジカ」も毒を持っていると思われがちですが、これは誤りです。

そうは言ってもケムシカジカの名前と見た目から、むしろ毒を持っていない方が不自然で、毒のない安全な魚と聞いて逆に残念な気持ちになってしまうから不思議なものです。

ケムシカジカの手触りは?毒はない?

ケムシカジカの外皮はまるで汚染区域でアウトブレイクしてしまったかのよう。

いったいどんな手触りなのでしょうか。

簡単に言えば爬虫類っぽい触り心地です。

多くの魚に共通する硬いウロコの感触と異なり、ブヨブヨの皮膚みたいな、それでいてザラついた手触り。ヌメリ感は意外とありません。

ブヨブヨとたるんだ外皮を触った時の不快感は強め。

ケムシカジカの卵

ちょうど卵持ちのケムシカジカに当たりました。

産卵直前くらいの成長具合だと思われます(お腹がパンパンに膨れていたので)。

醤油漬けにして食べました。

食感は、筋子(イクラ)よりも粒が小さくて黄色味がかっています。川魚の卵に間違えそうな見た目。皮が厚いのかプチプチ感はイクラよりも強めで、もしかしたら口当たりが気になる人はいるかも。筆者は好みの歯応えでした。普通に美味。

1月頃の個体はこのように卵持ちの場合があるようです。産卵期は冬ってことですかね。

ケムシカジカの大きな口に注意

ケムシカジカの大きな口には、びっしりと細かい歯が生えていて、触ると地味に痛いことも特徴の一つと言えるでしょう。

つかみどころによってはケガをしますのでご注意を。

肉食性で、ゴカイや小さな甲殻類などを食べるようです。

ケムシカジカって美味しいの?

ケムシカジカを散々こき下ろしてきましたが、食用魚であるなら見た目はどうであれ食べれるはず。

ということで、気になって仕方がないケムシカジカの味の話です。

結論から言えば、あっさりとして普通に美味しい。

しかも、見た目&名前とのギャップから3割増しというお得感満載の魚でした。

一番おいしい食べ方は、刺身よりは火を通すと良いでしょう。唐揚げ、煮物に最適であると感じました。刺身でも普通に食べれそうですが、身がプルプルとして水分が多く、脂も少なめでやや物足りないかなと言う印象を受けます。

なお、頭が大きく身は細いので、歩留まりはかなり悪いです。そのうえ内臓も大きめ。でも、調べてみると実はこの肝が美味であるとか。肝を生かすなら、鍋料理が良いのではないでしょうか。

処理方法は、基本的には他の魚と変わりませんが、カワハギ科の魚のように皮が丈夫な魚なので、ウロコは取らずに皮を剥いで処理します。複雑な見た目に反して意外と下処理は簡単。

真子、肝がウマい、そして旬が冬とくれば「鍋」が良いかもですね。

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