紫色をしたカブのような見慣れない野菜。「コールラビ」という西洋野菜です。メルヘンの世界に登場しそうな食べ物ですね。
初夏と秋の終わり頃に市場に出回りますが、キャベツやカブなどの一般的な野菜に比べ流通量は少なく、見かけること自体があまりないレアな野菜と言えるでしょう。
コールラビは何の仲間なのでしょうか?食べ方は?味は??
様々な疑問について調べてみました。
【紫色のカブ??】コールラビの食べ方
原産地は地中海北部と言われている「コールラビ(kohlrabi)」。名前はドイツ語だそうです。
「コール」はキャベツ、「ラビ」はカブの意味で、日本では西洋野菜に分類されます。


「西洋野菜」とは、欧米から日本に伝わった野菜のことを言い、普段の料理でもお馴染みのものは多いです。
例えば、
- レタス
- セロリ
- アスパラガス
- ピーマン
これらは皆、西洋野菜です。
西洋野菜の一つであるコールラビは日本での歴史も意外と古く、和名は「カブカンラン(蕪甘藍)」や「カブタマナ(蕪玉菜)」とも。甘藍(カンラン)や玉菜(タマナ)とはキャベツの和名のことなので、まさしくカブキャベツ。
アブラナ科ヤセイカンランという植物の変種がコールラビという位置づけで、ヤセイカンランの変種は他にキャベツやケール、ブロッコリーやメキャベツなどがあります。つまりコールラビは見た目がカブに似ていても、どちらかと言えばキャベツに近い野菜なのかもしれません。
ちなみに、上で紹介した写真のコールラビは日本産のものです。
コールラビの食べ方と保存方法
皮を剥いてスライスすれば生でも食べれます。他にもピクルスにしたり、炒め物やスープの具材としても使えます。
火を通すと甘みが強くなるのはカブと共通、しかし煮崩れしづらい点はカブと一線を画す野菜です。
火を通した食感はカブと明らかに違うので「この野菜は何?」と、食べた人から聞かれる確率高めです。
コールラビはとても長持ちして新鮮であれば冷蔵庫で2週間以上もちます。しかも状態があまり変化しません。長期保存ができるという面でも、使い勝手はかなり良さそう。
あまり売っているところを見ない野菜ではありますが、もし出会ったら購入してみてはいかがでしょうか。簡単な調理で食べれますし。
味は「キャベツ」と「カブ」を合わせた感じ
名前の意味が「カブキャベツ」なのはさすがで、味はキャベツに、見た目と食感はカブのようです。
筆者も実際食べてみましたが、確かにキャベツと言われればそんな感じ。風味が似ています。しかし青臭さや“えぐみ”はキャベツよりも少なく食べやすいという印象でした。
食感は、カブよりもシャリシャリ感が強く、煮込んでも煮崩れしないしっかりした繊維を感じます。・・かと言って硬くて口の中に残るというでもなく、大根のような、りんごのような食感が面白いと感じました。ブロッコリーにも似ていて不思議な感じです。
コールラビの皮はしっかり剥く
コールラビの皮は食べれないということはありませんが、カブに比べてかなり繊維っぽいです。カブは大抵の場合は皮ごと食べられますしね。
鮮やかな紫を料理の色どりに生かしたいですが、しっかり皮を剥くのが良いと思います(皮を剥くと中は白っぽい色)。

なお、紫色のコールラビのほか、無色(薄黄色)のタイプも存在するようです。これは品種の違いですね。
ご自宅での家庭菜園で育ててみるのもアリかも。
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