カサゴはなぜ高級魚なのか?【昔は大衆魚だったのに】

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高級魚として知られるカサゴの値段は、鮮度やサイズ、時期にもよりますが、1Kgあたりで3000円を超えることも珍しくありません。それどころか条件によってさらに値が張るケースもあります。

和洋問わず料理で頻繁に利用される有名なカサゴは、実はその昔大衆魚だったそう。

なぜ、高級魚になってしまったのでしょうか?

「むかし大衆魚だったけど今や高級魚」のパターンはカサゴのような磯魚に見られる特徴で、例えばアイナメも高級な磯魚と言えるでしょう。

今回はカサゴがどんな魚か紹介しつつ、大衆魚だったはずの魚が高級魚に変わってしまった背景を考えていきます。

【なぜ高級魚?】カサゴの値段が上がりやすい背景

カサゴは、成魚でも30センチくらいまでしか成長しない魚です。

1匹の値段だと値が張る印象はありませんが、1kg単位で考えてみるとやはり高価だろう。ってことで楽天市場で探してみました。

楽天市場で買えるカサゴの値段

「ホゴメバル」はカサゴの地方名で、1尾160グラムで648円(税込)とのこと。執筆時点の値段をそのまま書いてます。

1尾160グラムというと、1人前1食分くらいです。

(カサゴは歩留まりがあまり良くない魚だから、1尾まるごと焼き魚や煮魚で食べたとしても、160グラムではちょっと物足りない人がいるかもしれません・・。)

少なめの1食分(1人前)で648円、決して安くない食材だと言えます。なぜなら1kg単位で計算すれば、なんと4000円以上の高値になるからです。

間違いなく高級魚の値段でした。

通販とは言え生食も可能な鮮度とのことで、ちょっぴり贅沢したい時の食材に検討の余地アリかとは思いますが、やっぱりカサゴは高い!

カサゴが高級魚になったワケ

「昔は安かったのに今では高値が付く魚」と言えば先述のアイナメなどカサゴの他にもいくつか存在し、以下の特徴があります。

  • 磯釣りで手軽に狙うことができる
  • ”網”で大量に漁獲しづらい
  • 大型ほど美味だが成長まで時間がかかる
  • 味の良い白身魚

釣りをする人には身近な魚。しかし大量に捕まえることが難しいので、需要と供給の関係性により価格が上がりやすい傾向があるのです。味が良いから人気なのは言うまでもありません。

さらに磯魚は寿命が長い種が多く(カサゴが約10年、アイナメが7〜8年)、美味しく大型化するまで長い月日がかかることもレア化しやすい要因です。

昔に大衆魚だったことも影響してかカサゴの料理レパートリーは多く、飲食店でも人気の魚。欲しい人が多いのに流通量が少なければ、値段が上がるのは当然の摂理と言えそうですね。

カサゴの味わい

カサゴの旬は冬から春にかけて。

産卵期は冬なので子持ちの個体も混ざるでしょう。

ソテーして食べると外見と違って上品な白身魚の味わいです。皮目はパリッと、適度に身がしまってクセがなく食べやすいです。

カサゴは顔が大きいため歩留まりが悪いと思われるかもしれません。

実際には、身も厚みがあり思ったほどではないけど、かと言って決して歩留まり良しとも言えない魚。

値段の割には、量は少し物足りないかも。

カサゴのアラ(頭や中骨など)は良い出汁が出ることでも有名。

アクアパッツァで定番の食材であるのは、ちゃんとした理屈があるのです。

カサゴは深海性の魚

カサゴは深海性の魚です。

深海魚の特徴として「体色が赤い」、「目が大きい」とよく言われますし、生息域は水深200mまでカバーするので、カサゴは深海性の魚で間違いないでしょう。

ただし沿岸域にも生息するので、深海魚のイメージがない人も多いのでは。

カサゴは生息域によって体の色が変わる擬態の能力を持っています。

海の最も深くに住むカサゴは鮮やかな赤色だそう。

一方で、浅瀬の岩礁域などに住んでいるカサゴは、下の写真のように岩場に溶け込むような体の色をしています。

岩礁域に住むことの多いカサゴなどの魚は、胸ビレが発達していることが多いです。

岩と岩の間など、狭いところを泳ぐ為(小刻みに方向転換したり)に好都合なのでしょう。

カサゴの名前の由来や英語名

カサゴの名前の由来には諸説あって、頭が大きく笠を被っているような見た目から「笠子」説。

または、皮膚がただれたように見える様子(皮膚病にかかったよう)から、「瘡魚(かさご)」とする説があるそう。

ちなみに、英語名だと「marbled rockfish」だそうで、「大理石模様の岩礁の魚」という意味。

カサゴのまだら模様の捉え方が、日本では皮膚が爛(ただ)れたように見えて、英語圏では大理石模様に見えたってことで、捉え方の違いが比較できて面白いポイントだと言えます。

高級魚「カサゴ」の値段はやっぱり高かった

カサゴはそもそも流通量が少なく、まとまって大量に漁獲されにくい魚です。

食材として料理のレパートリーも広く、流通量が少ないのに認知度も高いという、バランスのいびつの魚と言えるでしょう。

しかし、近年の高価格は、そもそもカサゴの価値を考えると妥当と言えるかもしれません。

カサゴなど一部の魚のレア化は、海の生態系の変化の影響もあるかもしれません。

地球の温暖化や、複雑で様々な他の要因で、魚の漁獲量は毎年安定しないものです。

不漁となり続ける魚種がいる一方、たくさん漁獲されだす魚種もあって、その原因が実際のところ良く分からないというのが現実。

認知度は低いけど美味しい魚はたくさんいるので、固定観念を捨てて魚を味わっていきたいです。

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