【粘液胞子虫とは?】寄生された魚を食べる時は加熱すれば大丈夫なのか

魚介の寄生虫

魚には様々な寄生虫がいて、「粘液胞子虫」もその一つ。

今回、買ってきたアカハタに粘液胞子虫がいましたので紹介していきます。

寄生虫の記事について、今回のタイプはそこまで気色悪い感じではないと思うけど、嫌悪感覚える人もいるかもしれないので、苦手な方は読まずに離脱してください

魚の寄生虫には、人体に有害なものと無害なもの両方がいます。

無害な寄生虫は一応食べても大丈夫ですし、小さい生き物であることが多いので存在にすら気づかないことも。

一方で有害な規制中は食中毒になったり、最悪の場合は命に関わるくらい重大な危険性も。・・・とは言え、命に関わるケースというのは確率が低く、飲食店や鮮魚販売業者は、危険を取り除く処理を施すので過度に心配する必要はありません。

ただし、自分で釣った魚を食べる場合は危険な場合があるので注意しましょう。自分で釣った魚を専門知識なく処理して食べ、重篤な食中毒になった例があるのです。

その上で、今回の主役、アカハタに発見した「粘液胞子虫」は危険な寄生虫なのかどうかを調べてみました。

【粘液胞子虫とは?】アカハタの寄生虫を食べるとどうなる?

粘液胞子虫という寄生虫を紹介していきます。

その前に、嫌悪感を覚える方は離脱してください。

問題の寄生虫の画像からご覧いただきます。

3枚に下ろしたアカハタに寄生虫らしきものを発見。

画像では、アカハタの身の中に、明らかに白いツブツブが点在しているのが見えます。

最初、脂肪かな?とも思いましたが、魚の身を構成するものとしては異質な物質。

特徴は3つほど。

  • 体の奥のほう、中骨近くで発見
  • 乳白色で柔らかく丸っぽい
  • 1箇所に集中せずバラついて点在している。

調べると「粘液胞子虫」の特徴と合致しました。種類までは分かりません(一口に「粘液胞子虫」と言っても複数の種が存在)が、少なくとも粘液胞子虫と断定しました。

粘液胞子虫は危険(かもしれない)

粘液胞子虫の多くは、摂食しても人体に影響がないとされています。

しかし、粘液胞子虫の種類によっては食中毒症状を引き起こすものもいて、また、魚にとっても重大な魚病を発生させるケースもあり、われわれ人間が魚食する際、一概に安全とは言えないのが現状みたいです

そもそも、粘液胞子虫に限らず未知の部分も多いのが寄生虫の世界。寄生虫由来のアレルギー症状を発症することもあるので、100%安全と考えないほうが無難かと思います。

その上で、粘液胞子虫については、火を通して食べればだいたい大丈夫です。(寄生虫は生き物なので、加熱すれば死滅する)

粘液胞子虫見た目が小さいですし、味や食感の影響は感じません。

ただし、後述するように粘液胞子虫の種類によっては気を付けるべきものもいます

ヒラメの「クドア・セプテンプンクタータ」は食中毒の危険あり

ヒラメに寄生する粘液胞子虫の一種、「クドア・セプテンプンクタータ」は食中毒を引き起こすので要注意。

クドアの特徴と対策は以下。

  • クドアはヒラメの筋肉に寄生する。
  • 肉眼では見えない。味の変化もない。刺身で食べるとヤバい。
  • 症状は下痢や嘔吐など、軽症で済む場合が多い。
  • 加熱、もしくは冷凍で死滅する。

クドアについてはヒラメの記事でも紹介しています。

ヒラメは刺身で食べることの多い高級魚。見た目も味も変化がない寄生虫ということで、刺身を愛する人たちは恐れおののいています。

クドアも加熱で死滅するので、どうしても不安な時は火を通して食べることをオススメします。

【魚病】粘液胞子虫性“やせ病”

魚病、つまり粘液胞子虫による魚への影響について。

調べてみると、日本の養殖トラフグやアメリカとヨーロッパの養殖ニジマスにおいて、粘液胞子虫の寄生が原因とされる魚病がヒットしました。

トラフグの場合は「やせ病」を発症してやがて死に至り、ニジマスは骨格が曲がりまっすぐに泳げなくなる、いずれも重篤な症状。

他には、皮膚が黒化して死に至る別の魚の事例もありました。あるいは、ゼリーミート現象も粘液胞子虫の仲間による仕業とされます。

やせ病、骨格変異、皮膚黒化、ゼリーミート、そして致死。

魚に寄生する粘液胞子虫は、種類によっては重篤な魚病を引き起こすものが多いようです。

筆者がアカハタに発見した粘液胞子虫が、魚と人間にとって危険な種類かまでは判別できません。

今回紹介した粘液胞子虫(らしきヤツ)は、魚の外見から寄生の有無を判別することはたぶん不可能。

アカハタなどのハタ類の高級魚は刺身で食べるのが醍醐味なので、捌いてみて寄生虫を発見するとガッカリです。さすがに刺身にすれば、あからさまに目につきますし。

もし寄生虫を発見すれば、自分で食べる分には煮物などにして食べましょう。

ハタ類の寄生虫については粘液胞子虫以外にも経験があります。キジハタの寄生虫にいました。

南国の魚は寄生虫率が高いのですかね?

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