寄生虫「シュードテラノーバ」とアニサキスの違いとは

魚介の寄生虫

アニサキスに似た寄生虫「シュードテラノーバ」をご存知でしょうか?

アニサキスは言わずもがな、シュードテラノーバも人体に害を成す生き物。つまり恐ろしい食中毒の原因となります。

「え?アニサキスは知ってるけど、シュードテラノーバって何?」という人のために、今回は両者の違いを解説していきます。

シュードテラノーバは簡単に説明すると魚介類の内臓に寄生する極小の糸状の寄生虫のこと。

本来、シュードテラノーバは人間には寄生しませんが、もしヒトが食べてしまうと胃や腸で悪さをすることがあるので要注意です。

症状は寄生虫「アニサキス」によるアニサキス症と酷似しており、シュードテラノーバによる食中毒もしばしば「アニサキス症」と呼ばれます。(正確には「シュードテラノーバ症」と呼ぶ)さらには、見た目や生態も両者かなり似てるので一緒くたにして語られることが多い存在なのです。

両者の違いは?という疑問を解決するのはあまり意味がないかもしれませんが、一応、シュードテラノーバとアニサキスの違いを記事にしてみました。

寄生虫「シュードテラノーバ」とアニサキスの違いは?

冒頭で説明したように、シュードテラノーバとアニサキスは見た目も生態も非常によく似ています。

それもそのはず、両者は近縁種。

学問上はどちらも「アニサキス科」に属し、アニサキスは「アニサキス属」、シュードテラノーバは「シュードテラノーバ属」の種である、というだけの話です。

実は、シュードテラノーバのことを「アニサキス」と呼んだとしても間違いではありません。

シュードテラノーバとアニサキスの違い

両者が「アニサキス科」に属していることは理解できました。広い意味でアニサキスもシュードテラノーバも「アニサキス」と呼んで間違いではないことも。

その上で、この2つの生き物には明確な違いもあります。それは以下

  • アニサキスよりシュードテラノーバの方が大きい
  • アニサキスの体色は透明(または白)、シュードテラノーバは茶褐色
  • アニサキスはうずまき状に丸くなる、シュードテラノーバはならない

鮭に寄生してたアニサキスと、ホッケに寄生してたシュードテラノーバを並べてみました。(閲覧注意です)

アニサキスもシュードテラノーバも人間には寄生しませんが、体内に入ると彼らが死ぬか排泄されるまで猛威をふるう可能性があります。

「可能性」としたのは、運良く無症状のまま排泄されるというケースもあるそうなので・・。

シュードテラノーバによる症状

生きたシュードテラノーバが寄生した魚介類を食べてしまうと、数時間〜十数時間くらいで腹痛の症状が出ます。

どんな痛み?というと、筆者は発症したことないので説得力が薄いですが、経験者の話を聞くと、尋常じゃない痛みだそうです。

嘔吐や悪心、場合によっては発熱したり朦朧(もうろう)としたりするようですね。

冒頭でシュードテラノーバが悪さをすると書きましたが、具体的には、胃など器官の内壁に潜り込もうとすることで痛みが発生します。

場所も胃や、場合によっては腸でも発症し、場所によって微妙に症状は異なるそう。

腸の場合、腸閉塞の引き金になることもあるとか。・・恐ろしい。

また、二次的な症状として、アレルギーを引き起こすこともあります。いわゆるアナフィラキシーショックですね。

アニサキスの対策も記事にしていて、シュードテラノーバにも有効ですのでぜひ参考にしてみてください。

魚介類の生食、不十分な熱処理にはご注意を。

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