唐辛子を触って、手が痛いときの対処法

野菜と果物

生の唐辛子を素手で触って下処理などしていると、手がヒリヒリして痛くなってきた!!

そんな経験はありませんか?

今回、唐辛子の辛味成分によるトラブルについて解説します。

唐辛子で手が痛くなったときの対処法

先日、青唐辛子をもらいました。

せっかくならば料理に使いたいと思って、青唐辛子を縦に切り、せっせと種を取り除いていました。3つくらいだったかと思います。乾燥した唐辛子の種に比べて、生のトウガラシの種はしっかりと付いていてなかなか取れず、親指でぐりぐりと取っていました。

唐辛子の風味や辛味は食欲をそそりますし、料理のアクセントにもなります。ただ、種はとりわけ辛く、取り除いて使うと良いと聞いたので、その通りに処理をしていたのです。

・・・・良かれと思ってしたこの一手間が、唐辛子特有の火傷をしたような痛みを引き起こしたのです!

このような事態になってしまったとき、わたしたちはどのように対処したらいいのでしょうか?

そもそも、なぜ唐辛子で皮膚がヒリヒリするの?

唐辛子には、「カプサイシン」という辛味成分が含まれています。

カプサイシンは目や鼻の粘膜や皮膚に触れると、局所的な作用により、「涙がでる、鼻水がでる、疼くような痛み」などが生じます。場合によっては、火傷をしたような熱さを感じることもあります。

なぜ、痛みが生じるかというと、人間の感覚神経にある「TRPV1(トリップ・ブイワン)」という辛味成分の受容体が活性化するためです。活性化すると、神経が興奮し、焼けるような痛みが生じます。

そして厄介なのことに、このTRPV1は別の細胞にも活性化を促し、痛みを増幅させてしまうのです・・・・。「少しだから問題ないでしょ」と甘く見ていると、思いのほかつらい目に遭います・・・・。

唐辛子に触れた手がヒリヒリと痛み出したときの対処法

カプサイシンの特徴としては、水に溶けにくく、油に溶けやすい性質を持っていることです。

したがって、唐辛子を触って、皮膚や粘膜が痛い!!となった時、水を飲む・水で洗い流すのは、いくら水を飲んでも、いくら水で洗っても効果はありません。

唐辛子を食べて口の中やのどがヒリヒリしたときは、「牛乳」などの乳製品を飲むと効果的です。できるだけ、口の中のカプサイシンを乳製品で洗い流すようにして、飲みましょう。

唐辛子の処理などをした手がヒリヒリ痛んでしまったときは、まずは「油」で手に付いたカプサイシンを洗い流します。油溶性の特性を利用した対処法です。サラダ油、オリーブ油、ごま油なんでも「油」なら大丈夫だそうです。

油で手を洗い、石鹼で油を洗い流し・・・・は数回繰り返した方がいいです。1回では効果はあまりでません。できるだけ、トウガラシを触ってからすぐにやると効果的だと思います。

とにかく、皮膚や粘膜上のカプサイシンの成分を除去することが第一ということで、汚れ落としに効く「歯磨き粉」も効果的のようです。

傷みが引くのはどれくらい?

唐辛子の痛みは、触った直後から違和感となって現れ、時間とともに痛みが強くなります。

牛乳を飲んだり、油で洗い流すなどの処置をしたあとでも痛みは残ります。

私の場合、夕食の準備で唐辛子を触り、その晩が痛みのピークでした。気休め程度にしかなりませんでしたが、保冷材で冷やすなどして、痛みながらもなんとか眠りに就くことができ、翌朝、痛みはほとんど無くなりました。

がしかし、唐辛子を触った手で重いものを持ったりして力が加わると、なんとなくジンジンとヒリつきが少し戻ったように感じることが翌日の一日中続きました。「痛みの再来おそるべし!」と身体が緊張したのを覚えています。

トウガラシを触ったあと、やってはいけないこと

ずばり、「入浴」です。

唐辛子を触ったあとの違和感や痛みが、耐えられないほどではないかな・・・・といった場合でも、「入浴後」は火傷をしたような痛みを覚えます。「あれ、どんどん痛くなってる・・・大丈夫なやつかな?」と少し焦る程度には痛いです。「この痛みで眠れるのか・・・」と不安にもなりました。

唐辛子を触った手に違和感や痛みが少しでもある場合は、その日の入浴を避け、シャワーで済ますようにした方がいいです。

唐辛子、素手はNG

唐辛子を処理する際、とりわけ種を取り除くなどの作業では、ゴム手袋かビニール袋ごしに唐辛子を触ることをおすすめします。

また、カプサイシン成分が空気中に飛んで目などの粘膜を刺激する場合もあります。換気をよくして行ってください。

おそらく、「唐辛子 痛み 対処法」などと検索している方は、上記のような注意事項を事前に知らなかった場合が多いと思います。学校で教えたほうがいいやつです。それくらい痛かった。

唐辛子、甘く見ていると痛い目に遭います。

カプサイシンは鳥類に効かない?

唐辛子を「辛い」と感じるのはカプサイシンという成分のため。これをもう少し詳しく見ると、哺乳類が持つ「カプサイシン受容体」が唐辛子のカプサイシンと結びついて「辛い!」となるわけです。

で、鳥類はこの「カプサイシン受容体」を持ってないそうです。「え?どういうこと?」となりますが、つまり鳥類は唐辛子を食べても「辛っ!!」とならないということ。実際スズメなど唐辛子を何の躊躇なく普通に食べます。

唐辛子の生存戦略は「鳥に食べてもらってなるべく遠くに種を運んでもらう」作戦。

鳥たちは唐辛子を食べ種を消化せず排泄。一方で哺乳類や虫たちは辛味を感じ忌避。あえて鳥だけに食べてもらうデザインだと考えることができるのです。さらに言えば実が赤くなるのも鳥類へのアピールかもしれません(鳥は赤い色のものを口にする性質があるらしい)。

ということでヒトには辛い唐辛子、鳥は全く辛味を感じないのですね。

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