ウィンナーコーヒーの由来は日本発祥ではなく、ちゃんと元ネタがある

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ウィンナーコーヒーは、那珂市にあるカフェ「ペピート」で脈々と続いている定番の喫茶メニュー。40年以上コーヒーを扱ってきた当店で、なくてはならないメニューの一つです。

甘くて苦い、疲れた体に染みわたるウィンナーコーヒーは、昔ほどではないけど今でも一部のお客様に人気の飲み物。「生クリームのコクのある甘味が、忘れた頃に誘惑してきて無性に飲みたくなるのんだよ!」と、仰るお客様がいるとかいないとか・・・。

ところで、薄々気になっていたのが、「そもそもウィンナーって何??」ということ。

「ビエンナコーヒー」とも呼ばれるのには、一体どんな理由があるのでしょうか?

今回はウィンナーコーヒーの意味や由来、発祥の地について紹介していきます。

ウィンナーコーヒーの意味と発祥の地

ウィンナーコーヒーは、簡単に言えばホットコーヒーに生クリームを乗せた飲み物。

ウィンナーコーヒーの飲み方も別記事にて紹介しています。

その意味は、「ウィーンのコーヒー」や「ウィーン風コーヒー」といったところ。ウィンナーについて、(当然そうだろうとは思ってたけど)ひき肉の腸詰「ウィンナーソーセージ」とは無関係。

ウィーンはオーストリアの首都で、ウィンナーコーヒーの発祥の地とされます。つまり、ウィンナーコーヒーの由来はウィーンにありそうです。

ウィンナーコーヒーの由来

オーストリア首都「ウィーン」の英語は「vienna」。

ウィンナーコーヒーの名前の由来を察するに、viennaの語尾に「er」をつけ「vienner(ウィンナー)」としたのが、ウィンナーコーヒーの由来ではないかと思います。形容詞的な使い方の「er」なのがまた日本らしいですね。「シノラー」みたいな感じ。

(なお、「ウィーンの」や「ウィーン風の」を英語にすると、「viennese(ウィニーズ)」となり、「vinner」という言い方は存在しない

あるいは、viennaの発音は「ヴィエンナ」のようになるので、単純に「vienna coffee」の日本語読みでビエンナ、ウィエンナと転化して「ウィンナコーヒー」になったのかも。

いずれにしても、「vinner coffee(ウィンナーコーヒー )」あるいは「vienna coffee(ウィンナコーヒー)」は、ほとんど和製英語であることが分かります。英語圏で注文の時に使っても、期待したものが出てこないか、聞き返されるでしょう。

ウィンナーコーヒーを英語で言うと?

ウィンナーコーヒーの、正しい英語は?

「ウィーン風の」の英語が「viennese」ならば、日本で言うところの「ウィンナーコーヒー」の英訳は「viennese coffee(ウィニーズコーヒー)」ってこと?

「viennese coffee」と英語圏で喋ると、「ウィンナーコーヒー」っぽい飲み物として通じることが多いようです。

しかし、ウィンナーコーヒーの原型は、本場オーストリアで「アインシュペナー」と呼ばれる飲み物だというのが一般的な共通認識。

アインシュペナーと(日本の)ウィンナーコーヒーは完全に同じものではなく、アインシュペナーは、コーヒーカップではなくグラスに注がれたコーヒーの上に、コーヒーと同量の生クリームが載せられた飲み物。日本のよりも迫力がある見た目をしています。

ともあれ、ウィンナーコーヒーの由来はアインシュペナーということ。そして、「viennese coffee(ウィーン風コーヒー)」と注文しても、一応、アインシュペナーと同じか似たようなものが出てくる(はず)。

アインシュペナーの発祥

ウィンナーコーヒーの根本的な発祥は?つまり、オーストリアのアインシュペナーの起源は?

アインシュペナーは「一頭立ての馬車」を意味し、かつて馬車の御者が暖を取るために飲んでいたことから名付けられたそう。

「何頭立て」とは、車を引く馬の数により、一頭立て、二頭立て、四頭立て、八頭立てなどがあり、1頭立てというと、たぶん現代におけるタクシーみたいな気軽な乗り物ということかもしれません。タクシーの運転手さんが、仕事の合間に缶コーヒーを飲むようなイメージかもしれませんね。

ペピートのウィンナーコーヒの作り方

ペピートのウィンナーコーヒーは、カップに注いだ温かいブラックコーヒーに、生クリームをたっぷり注ぎます。(アインシュペナーのようにコーヒーと同量とまでは行きませんが・・・)

カップの底にザラメを忍ばせるのがポイント。

生クリームが乗っているので濃厚でしつこいかと思いきや、コーヒーの苦味と混じり合ってキレのある甘みに仕上がっています。夏は“アイス”でも!

もともと喫茶店としてスタートしたペピート。今でも「サイフォンコーヒー」を提供しています。ウィンナーコーヒーもオススメですが、ぜひ本格的なストレートコーヒーもお試しください。

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