当店はロックバンド「くるり」好きの方々を応援するドリンクもあります
「ジンジャーエール買って飲んだ こんな味だったっけな」
そう、ジンジャーエールです。
くるりの「ばらの花」で繰り返し歌われるジンジャーエール。友達以上恋人未満で名前のない関係性をぎこちなく受け止めている若者が主人公のあの曲に、共感を覚えた方は少なくないのではないでしょうか。
甘くて、ピリッと刺激があって、シュワっと弾けて消えてしまうジンジャーエールのような恋。いや、まだ恋ではないようななにかがそこにある。「あの子、はっきり好きって言ってないけれど、多分自分のこと好きだよな・・・・」言葉で確かめ合うわけではないけれど、なんとなく雰囲気で感じられる好意。
当店ソフトドリンクは、写真の通り、たっぷりの氷とカットレモンの入ったグラスでジンジャーエールを堪能いただけます。瓶で飲むと、ジンジャーの辛味も効いてより美味しく飲めるような気もします(なんとなく)。
とにかく、暑い日にぴったりのドリンクです。もちろん、雨降りでも。
ジンジャーエールの意味、発祥は?
ジンジャーエールは、英語でginger aleと書き、直訳すると「しょうがの上面発酵酒」となります。gingerがしょうが、aleが上面発酵で醸造された酒という意味。エールはビールの一種で、他にラガー(下面発酵)があります。
え、でも、ジンジャーエールってソフトドリンクでお酒じゃないじゃん!
そこなんです。ジンジャーエールの前身は「ジンジャービール」でした。
ジンジャービールとは、ジンジャーと糖分を発酵させて作るお酒です。ジンジャエールよりもさらに甘辛く、ジンジャーの刺激も強くクセがあるのが特徴。醸造残留物が残り、濃い色で濁っているため、「ゴールデンスタイル」と呼ばれます。
今の濁りがなく色の薄いジンジャーエールは、カナダの科学者で薬剤師のジョン・マクローリンによって作られました。
カナダでは、炭酸水は薬局でのみ販売されており、人々はこの炭酸水に自分で果汁やフレーバーを混ぜて飲んでいました。この様子から着想を得たマクローリンは、1890年に炭酸水の瓶詰工場を設立し、甘みとジンジャー風味をつけた炭酸飲料を販売して、人々が炭酸水以外にも炭酸飲料を楽しめるようにしました。
そして、1907年には「カナダドライ・ジンジャーエール」の特許を取得しました。マクローリンは科学者で薬剤師で、商売の気質も持っていた、ということでしょうか。やるなぁ。
これが現在の、甘みが強く、ジンジャー風味を抑えた飲み口のジンジャーエールとなります。このドライスタイルはたちまち人気となり、ジンジャーエールといえばカナダドライのジンジャーエールとなったのでした。
ちなみに、カナダドライは「ジンジャーエール」、ウィルキンソンは「ジンジャエール」で商標登録されているらしい。すると、「ばらの花」で歌われているジンジャーエールはカナダドライであると推測されますね。
ジンジャーエールの作り方
ジンジャーエールは手作りできるそうなんです。
料理家、栗原はるみさんの作るジンジャーエールをご紹介します。
【材料】(一人分)
炭酸水:1/2カップ ※ジンジャーシロップ:大さじ2 クラッシュアイス:適量
※ジンジャーシロップの材料
しょうが:200g 三温糖:500g 水:2カップ シナモンスティック:2本
【作り方】
- ジンジャーシロップを作る。しょうがは汚れた部分を取り除いてよく洗い、薄切りにする。
- 小鍋に三温糖、水を入れ火にかけ、煮立ったらしょうがとシナモンを加えて、再び煮立ったら弱火にして20分ほど煮詰める。冷めたら、ざるでこして、しょうがとシナモンを除く。瓶などの保存容器にいれ、冷蔵保存。
- ジンジャーエールを作る。グラスにクラッシュアイスをいれ、ジンジャーシロップ、よく冷えた炭酸水をいれてよく混ぜる。
やれそうな気がする・・・・。シナモンは普通のスーパーに売っていますよ。保存瓶は、まるごと煮沸しなくても、食器にも使えるアルコールスプレーを容器内部全体に吹きかけるだけでも消毒になります。
ジンジャーエールの使い方いろいろ
ジンジャーエールはそのまま飲んでももちろん美味しい。しかし、時には変化球ほしい!という時には、お酒とのコラボレーションもいいですね。以下、ジンジャーエールカクテルのまとめです。(※未成年の方は20歳になってから試しましょう!それまでは辛口ジンジャーエールで気分だけオトナに!)
カクテル名 | お酒 | 備考 |
ジンジャーハイ | ジンジャーエール×ウイスキー | ジンジャーエールはウイスキー3,4倍いれるといいようです。 |
モスコミュール | ジンジャーエール×ウォッカ | カクテルの定番。ライムを添えると◎ |
シャンディガフ | ジンジャーエール×ビール | ビールの苦みが苦手な方におすすめ。 |
ジン・バック | ジンジャーエール×ジン | ジンの半分の量のレモンジュースをいれるとスッキリした味わいに。 |
シャーリーテンプル (※ノンアル) | ジンジャーエール×グレナデンシロップ(ザクロ) | ジンジャーエールは甘口、辛口で違った顔をみせるノンアルカクテル。 |
オペレーター | ジンジャーエール×白ワイン | 1:1で混ぜたあとにレモン果汁をいれると、夏にぴったりの爽やかさ! |
焼酎のジンジャーエール割り | ジンジャーエール×焼酎 | ジンジャーエールは辛口がおすすめ。 |
大人から子どもまで楽しむことのできるジンジャーエール。どの季節に飲んでも美味しいのでしょうけど、いつかロッキンのグラスステージで見たくるりの「ばらの花」がわたしの心の中にある限り、夏のちょっぴり切ない飲み物であることに変わりはありません。