黒メバルの特徴とは?【魚の目と口と食性の話】

市場のお魚たち

メバルと呼ばれる魚は細かく言えば3種に分かれていて、白メバル、赤メバル、黒メバルのことを言います。

詳しくは後述しますが、昔はこれら3種を一緒くたに「メバル」と呼び、同じ種の魚だとされていたそうです。それもそのはず、メバル3種の違いはほとんどありません。

さらに、白、赤、黒のメバル3種以外にもメバルの近縁種はたくさんいるので、全てを把握するのは至難の技でしょう。

違いが細かいメバルの中で、今回の記事で取り上げるのは「黒メバル」という魚。

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黒メバルの特徴とは?

黒メバルは、北海道から九州までの温帯の沿岸に住む底生魚で、だいたい浅い海の底の方に生息しています。

同じメバルでも、赤メバルや白メバルに比べると外洋の方にいるのが黒メバル。

全長は25〜30センチくらいにまで成長し、卵胎生で産卵期は12月〜2月頃です。(卵胎生というのは、お腹の中に卵を持ち孵化もお腹の中で行われるという特性のこと)

黒メバルの見た目はそれほど面白い特徴はありませんが、あえて挙げるなら以下2つでしょう。

  • 目が大きい
  • 受け口である

詳しく見ていきましょう。

目が大きく視力が良い

あまり特徴のない黒メバルにとって、目の大きさはひとつの特徴と言えるでしょう。

深海魚じゃないのにギョロついた目をしていて、実際に視力も良い。

メバルに使う釣り糸は、見切られないように細めにする必要があるそうです。メバルの仲間は総じて目が大きくて視力が良いのです。

口は「受け口」

黒メバルの口は、典型的な魚らしい形をしています。

  • 「受け口」である
  • 唇は薄め
  • 歯が細かくて短い「繊毛(せんもう)」のような形状

いろんな魚の口を注意深く見ると、「受け口」であるケースが多いことに気づきます。魚類を全体的に見ても「受け口の魚」が多数派と言えそうです。

黒メバルも受け口。

しかし、なぜ受け口なのかというと、アカメバルの記事でも書いていますが、ざっくり言えば「獲物をもれなく食べられるように」です。人間みたいに器用に使える手が魚にはありませんから、ひと噛みで獲物を確実に食べなければならないということでしょう。

唇は薄い

魚の口は「吻(ふん)」と呼びます。正確には口を含む周りのことを「吻」と呼び、先っちょ(つまり口)を「吻先」と言います。

そもそも、魚の唇っぽい見た目の部位は、人間のそれとは成り立ちが違うようです。人間の唇、魚の唇(のような部位)、それぞれ本来の役割というのは、実はよく分かっていません。

コブダイとか人の口みたい

しかし、魚については「餌をより食べやすく」することが、口(吻)の形の進化に繋がっていると思います。

黒メバルの唇が薄いのは、砂泥の中に顔を突っ込んでまさぐったり、岩肌をこそいだりする必要が無いためだと個人的には思います。特殊な食性を持つ魚(コブダイのように)の吻は、変わってることが多いですからね。

歯は細かい繊毛状

黒メバルの歯は、”うぶ毛”のように見えますが、実際に触ってみるとザラザラとしていて荒い紙ヤスリのようです。

これは肉食である魚の証拠と言えるでしょう。

歯の形状から想像するに、黒メバルが食べる獲物は、体がそこまで硬くなくプランクトンのような小さな生物でもないと想像できます。

実際、オキアミやごく小さな小魚、小さいイカなどを食べています。鋭い歯は不要だけど、獲物をしっかり捕まえる細かい歯は必要ということ。

弱肉強食の海の世界では、取りこぼしを少しでも減らすために、口の形や大きさは様々に進化しています。

ちなみに黒メバルの口の写真をよく見ると、下アゴの先端はポコっと突起がありますよね。きっと何かしらの獲物を捕まえるのに都合の良い形なのだと想像できます。

地味ですが、ちょっと不思議な黒メバルの口の紹介でした。

赤メバル、白メバル、黒メバルの話

カサゴ目フサカサゴ科(あるいはメバル科)メバル属には、本記事で紹介している黒メバルの他に「赤メバル」、「白メバル」も属しています。他にマゾイクロソイなども。

見た目はとてもよく似ていて正直見分けがつきにくいですが、体色がそれぞれの名前の通りの色合いとなっていることで見分けることができます。

冒頭でも書きましたが、この3種は最近まで1つの種と見なされていました。体色の違いは、住む環境によって変わる保護色のようなものと考えられていたそう。しかし研究が進み、今では別々の種として数えられることになったのです。

黒メバルの食性を理解しつつ「煮付け」で食べよう

黒メバルの口の特徴から、食性について理解を深めることができたでしょうか?

さて、メバルと言えば煮付けが有名です。身離れがよく、火を通しても固くならない上に、アラから良い出汁がでるので煮物にぴったりなんですね。

サイズも小さいので、丸のままの煮付けが良いでしょう。

上品な白身で真鯛などの系統に近い味わいは、刺身でも十分美味しいですよ。

より大きい個体を手に入れたら刺身にすると美味しいそうです。体が大きくなるほど刺身が旨い魚っていますよね。このクロメバルもどうやらそのタイプです。でも特大サイズのクロメバルはきっと高級品なんだろうなぁ。

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